2020.04.27 Monday
「マイ・ベスト・フレンド」
「マイ・ベスト・フレンド」(2015年・イギリス)
女同士の友情と''生と死''を描いた作品!
ストーリー : ★★★☆☆
映像美 : ★★★☆☆
音楽 : ★★★★☆
感動 : ★★★★☆
以下、あらすじ(公式サイトより)
幼い頃からの大親友で、互いの全てを知っているミリーとジェス。
この友情は何も変わることなく、永遠に続いていくと信じていた。
ところがある時、ミリーに乳がんが見つかり、同じころジェスの妊娠が発覚。
不妊治療を続けてきたジェスは母となる喜びを
誰よりもミリーと分かち合いたいが、
ミリーのことを思うと、どうしても打ち明けられない。
相手を想うがゆえに言葉にできないことがふえていく、2人の友情のゆくえは──。
【友情】
冒頭でも述べたが、本作は女同士の友情を描いた作品である。
最初から最後まで、清々しい位にその芯は一切ブレない。
ミリーとジェスの関係性に羨ましくなる事は、まず間違えないだろう。
''親友をどこまで大事に出来るか''
この映画を見て考える事になる一つの議題である。
絶対的な線で繋がっている家族とは相反し、親友は儚い線でしか繋がっていない。
優先順位が 家族<親友 となるのは、果たして正解なのか?
彼女達の家族を見ているとそう思わずにはいられない。
このレビューを見ている方にも、ぜひ考えていただきたい内容である。。。
【生と死】
”生と死” これを描く作品はこの世界中に数多とある。
一般的には暗い描写で描かれることが多いが、この作品はそんな考えをを余裕で踏み外してくる。
そう、この作品は明るく描いてくるのだ。
ミリーはある日乳癌になる。
女磨きで自分を高める事が生き甲斐な彼女が、自分のセクシャリティーである胸を失ってしまう病気に・・・。
それでも彼女は強く、これまで通り明るく生きるのだ。
自分の子供にも、しっかりと乳癌の説明をする。
親友のジェスにも、ちゃんと伝える。
抗がん剤の副作用である嘔吐をあれだけ明るく軽快に描く作品は、初めてだった。
だからこそ、弱い部分が際立って見える。
しかし、そんなミリーの強さも虚しく、癌は容赦無く彼女を蝕んで行く___。
その頃、ミリーとは違って中々子供に恵まれず不妊治療を行なっていたジェスがようやく子供を授かる。
癌治療が思うように行かず自暴自棄になるミリー、
そんな死に向かう彼女に新しい命を授かった事を言い出せないジェス。
2人はこの時初めて喧嘩をしてしまうのであった・・・。
特記したい点は、癌治療にも付き合って徐々に弱っていくミリーをずっと側で支えているジェスが一切泣かない事だ。
だって普通は泣いちゃうでしょう、親友が死ぬかもしれないってなったら。
本当に強かったのは、ミリーではなく、ジェスの方なのかも知れない。
【感想】
見終わった後に、自然と涙が溢れる。
日本でよくある恋愛映画の様にお涙頂戴の作品では無いが故に最後のシーンはグッとくる。
邦題は、「マイ・ベスト・フレンド」だが、元々のタイトルは「miss you already」である。
訳すと、「もうあなたが恋しい」
最後まで見た人にしか、このタイトルの意味は分からないだろう。
洋画らしく、下の話も大っぴらに盛り込んである。
こんな親友がいたらどんな人生だってポジティブになるんだろうな、と思える一作。
Amazonプライムで観れるので、是非!